概要
龍郷町役場から約3km、穏やかな龍郷湾の水面と松並木が美しい県道を北に走ると久場集落がある。
県道からは民家が見えにくいため、車で走っているとつい通り過ぎてしまいそうな集落だが、集落の中に入ると果樹園などの耕地がかなり奥まで広がっていて驚かされる。
久場集落の北側には霊峰「オデモリ」があり、かつては安産祈願の対象となっていた。
番屋の港の手前には西郷隆盛が遠島で龍郷に着いた際に船を係留したと言われる「西郷松」があった。久場の歴史を見守ってきた幹回り約4mの老松は、病気や塩害、白アリによる被害で立ち枯れたと診断された。県道を通行する車両への危害を避けるため、現在、枝は全て切り落とされた状態となっている。
西郷隆盛上陸の地と、その周辺の海
安政6(1859)年、大島での潜居を命じられた西郷隆盛は、帆船「福徳丸」に乗り、奄美大島龍郷村の阿丹崎に到着し、とも綱を結びつけたのが、この場所にあった老松だといわれている。1月12日、西郷33歳の時。
この老松は「西郷松」と呼ばれ親しまれていたが、平成24年、マツ枯病で立ち枯れたと診断され、平成25年4月初めに伐採。西郷松で作られた西郷と愛加那の木彫が、龍郷町りゅうがく館玄関に飾られている。
動画
見どころ
久場集落の見どころ
サキシマスオウノキ